家事動線の良い間取りとランドリールーム|洗濯の移動を短くする配置

家事動線の良い間取りとランドリールームで洗濯の移動を短くする記事のアイキャッチ

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『家事動線の良い間取りにしたい』と思って図面を見ても、どこが良くてどこが悪いのか、ピンとこないことってありますよね。

結論から言うと、家事動線の良い間取りとランドリールームの関係は、洗濯の6つの地点を図面に書いて線で結ぶと、目で見て分かるようになります。

この記事では、自分の図面で試せる数え方と、線を短くする配置の直し方をお伝えします。

目次

家事動線の良い間取りは「洗濯の線」で見ると分かります

先に結論

家事動線の良し悪しは、感覚ではなく「線の長さ」と「線が通る扉や階段の数」で比べられます。洗濯の6地点を図面に書き込んで結ぶだけで、ランドリールームの位置が合っているかが見えてきます。

家事動線とは、家事をする時に人が家の中を移動する道筋のことです。

家事にはいろいろありますが、毎日のことで移動が一番多いのが洗濯なんです。

洗濯は「脱ぐ、洗う、干す、取り込む、たたむ、しまう」の6つの地点を順に回ります。

この6地点が近くにまとまっているほど、ランドリールームの動線は短くなります。

なぜ洗濯の動線から考えるのか

料理はキッチンの中でほぼ完結しますよね。

でも洗濯は、浴室、ランドリールーム、物干し場、各部屋のクローゼットと、家じゅうを移動しがちです。

しかも、濡れて重くなった洗濯物を抱えて移動する場面があります。

だからこそ、洗濯の移動を短くすることが、家事動線の良い間取りへのいちばんの近道なんです。

家事主に動く範囲移動の多さ
料理キッチンとパントリーキッチンの中が中心
掃除家全体週に数回まとめて
洗濯浴室・ランドリールーム・物干し場・クローゼット毎日、地点をまたいで動く
片付けリビングと各部屋の収納小さな移動が多い

6地点を線で結ぶワークシートの使い方

ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。

間取り図とペン2色があれば、今日からできますよ。

間取り図の上に洗濯の6地点を書き込み、線で結んで移動の回数と距離を数えるワークシートの図解
6地点ワークシートの手順
  1. 間取り図をコピーし、縮尺が書いてあるか確かめる
  2. 脱ぐ・洗う・干す・取り込む・たたむ・しまうの場所に番号を書く
  3. 番号の順に線を引き、最後の「しまう」は家族の人数分引く
  4. 線の長さを縮尺から目安で出し、合計を書く
  5. 線が通る扉・階段・リビングの数を数えて表に書く

雨の日と晴れの日で干す場所が変わる家庭は、2通りの線を引いてみてください。

家族ごとに服をしまう場所が違う時も、「しまう」の線を人数分引くのがポイントです。

数えたら、この表に書き込みます

区間線の長さの目安扉の数階段リビングを横切るか
脱ぐから洗う
洗うから干す
干すから取り込む
取り込むからたたむ
たたむからしまう

区間ごとに書くと、どこが長いのかがはっきりしますよね!

全部を短くしようとせず、一番長い区間を1つだけ縮めるところから考えてみてください。

例えばこんな間取りで数えてみると

2階建てで、1階に浴室と洗面脱衣所、2階にバルコニーと寝室・子ども部屋がある家で考えてみます。

洗濯機は洗面脱衣所に置き、晴れた日は2階のバルコニーに干して、たたむのは1階のリビングという流れです。

区間通る場所扉階段
脱ぐから洗う洗面脱衣所の中0なし
洗うから干す廊下、階段、2階の寝室21回
干すから取り込むバルコニーの中0なし
取り込むからたたむ2階の寝室、階段、廊下、リビング31回
たたむからしまうリビングから各部屋へ人数分2階の人数分

こうして並べると、階段を何度も往復していることが分かりますよね。

この家なら「たたむ場所を2階に作る」だけでも、取り込んでからしまうまでの階段がなくなります。

『リビングでテレビを見ながらたたみたい』という気持ちも自然です。

その場合は、たたむのはリビングのままにして、2階の家族の分だけ洗濯かごにまとめて1回で運ぶ、という決め方もありますよ。

線を見る時に気にしたい3つのこと

ワークシートの見方
  • 濡れた洗濯物を持って歩く区間(洗うから干す)が長くないか
  • 階段を通る区間がないか、あれば何回通るか
  • 家族がくつろぐリビングを洗濯物を持って横切っていないか
  • 扉を開け閉めする回数が多すぎないか

濡れた洗濯物は重く、両手がふさがりやすいです。

その区間に扉や階段が入っていると、毎日の小さな負担が積み重なっていきます。

線を短くするランドリールームの配置

線を引いてみて『ここが長いな』と分かったら、次は直し方です。

実は、長い区間ごとに効きやすい直し方がだいたい決まっているんです。

長かった区間効きやすい直し方
脱ぐから洗う浴室・脱衣所の隣にランドリールームを置く
洗うから干すランドリールームの中か隣に物干しを作る
取り込むからたたむランドリールームにカウンターを付ける
たたむからしまうランドリールームの隣にファミリークローゼットを置く
階段を通る洗う・干す・しまうを同じ階にそろえる

洗う・干す・たたむを一部屋にまとめる

いちばん線が短くなるのは、洗う・干す・取り込む・たたむをランドリールーム1部屋で済ませる形です。

洗濯機の真上や前に物干しを付け、壁際にたためるカウンターがあれば、4つの地点が数歩の範囲に収まりますよね。

ただ、一部屋に全部を入れると、そのぶん広さが要ります。

広さの考え方は、ランドリールームの広さは何畳?で使い方別に紹介しています。

しまう場所をランドリールームの隣に寄せる

洗濯の最後の「しまう」は、家族の人数分だけ線が増える区間です。

家族全員の服をまとめてしまうファミリークローゼットをランドリールームの隣に置くと、この線を1本にまとめられます。

例えば、乾いたシャツをハンガーのままクローゼットのパイプに移すだけ、という流れも作れるんです。

詳しくはランドリールームとファミリークローゼットをつなぐ間取りで説明しています。

取り込んでからたたむまでを縮める

見落とされやすいのが、取り込んでからたたむまでの区間です。

取り込んだ洗濯物を、いったんリビングのソファに置いてしまう家庭も多いのではないでしょうか。

ランドリールームに腰の高さのカウンターがあれば、取り込んだその場でたためます。

カウンターの下に家族ごとのかごを並べておくと、たたんだ物をそのまま入れて、各自が自分の部屋へ持っていく流れも作れますよ。

たたむ場所良い所気になる所
ランドリールームのカウンター取り込んでから数歩で済むカウンターを置く壁が要る
リビング家族と話しながらたためる取り込んだ物が置きっぱなしになりやすい
各部屋しまう場所のすぐ近く洗濯物を部屋ごとに運ぶ手間がある

階段を通らない間取りにする

2階建てで、洗うのは1階、干すのは2階のバルコニー、しまうのは2階の寝室という間取りは少なくありません。

この形だと、濡れた洗濯物を持って階段を上る区間が毎日発生します。

『外に干したいからバルコニーは要る』という方も多いはずです。

その場合は、洗濯機を2階に置くか、1階に室内干しとしまう場所をまとめるか、どちらかで階段の区間をなくせないか考えてみてください。

洗濯する時間帯で線の見え方が変わる

同じ間取りでも、洗濯する時間帯によって、ぶつかる相手が変わります。

朝に洗う家庭は、洗面所で身支度をする家族と、洗濯物を運ぶ人の線が重なりやすいですよね。

夜に洗う家庭は、入浴中の家族がいる脱衣所を、洗濯のために出入りしにくい場面が出てきます。

洗う時間帯ぶつかりやすい場面考えたい配置
朝洗面所での身支度、トイレの順番待ち洗面所とランドリールームを扉で分ける
夜家族の入浴、脱衣所の使用中脱衣所を通らずに洗濯機へ行ける入口を作る
休日にまとめて一度に干す量が多い干す場所の広さと、たたむ台の大きさ

ワークシートの線に、洗濯する時間帯の家族の動きも重ねてみてください。

線が重なった所が、扉の位置や通路を相談したい場所です。

よくある失敗

線を短くしたくて、ランドリールームを家の中心に置いた結果、窓が取れずに湿気がこもりやすくなることがあります。動線の短さと、換気や窓の取りやすさは両方見て決めましょう。

洗濯以外の家事動線とランドリールームの関係

洗濯の線が短くなったら、ほかの家事とのつながりも見てみましょう。

『洗濯を回しながら料理もしたい』という方もいますよね。

キッチンの近くに置くと
  • 料理の合間に洗濯機の様子を見に行ける
  • 朝の家事を一か所の周りで進められる
  • 家事をしながら子どもの様子も見やすい
キッチンの近くに置く時の注意
  • 浴室から離れると脱ぐから洗うの線が長くなる
  • 水まわりが分かれると配管の計画が変わる
  • 来客からランドリールームが見えやすくなる

料理と洗濯を同時に進めたいなら、キッチンとランドリールームを近づける考え方があります。

詳しくはキッチンの近くにランドリールームで紹介しています。

キッチンからランドリールーム、洗面所へとぐるりと回れる形にすると、行き止まりがなくなり、家事の途中で引き返す回数も減ります。

回遊できる形の作り方は、回遊動線の間取りにランドリールームを組み込むで詳しく説明しています。

掃除の動線も少しだけ

ランドリールームに掃除機の置き場とコンセントを作っておくと、洗濯のついでに床の掃除もしやすくなります。換気扇や窓の掃除のしやすさも、打ち合わせで聞いておくと安心です。

家事動線とランドリールームでよくある相談

ここでは、ランドリールームの動線を考えている方からよく寄せられる相談を、要点だけまとめてお答えします。

よくある相談この記事での答えの方向
干す場所と服の収納を一緒にした間取りに不具合はあるか湿気と、乾いていない服が混ざらない工夫が要る
広いランドリールームの隣にウォークインクローゼットを置きたい扉と換気を決めれば線は短くなる
廊下やホールがもったいない間取りはどうまとめるか廊下を動線の一部として使えないか見直す

「干す場所と洋服の収納が一緒の間取りは不具合がある?」という相談

干す場所と洋服の収納を同じ部屋にした間取りは、線が一番短くなる形の1つです。

ただ、干している洗濯物の湿気が、収納している服の側にも回りやすいですよね。

換気扇や窓で湿った空気を外に出せるか、除湿機を置く場所とコンセントがあるかを先に確かめておきましょう。

湿気がこもるとカビの原因になりやすいので、湿気を逃がす手段は動線と同じくらい大事なんです。

「広いランドリールームの隣にウォークインクローゼット」という相談

ランドリールームで干して、乾いたら隣のウォークインクローゼットへ移す、という間取りを考える方も多いです。

結論から言うと、干すからしまうまでの線はとても短くなります。

気にしたいのは、ランドリールームとクローゼットの間の扉です。

湿気を通したくないなら引き戸で仕切り、使う時だけ開けると、動線の短さと湿気対策を両立しやすくなります。

「廊下やホールがもったいない」という相談

『廊下やホールが広くて、もったいない気がする』という悩みもよく見かけます。

廊下は、ただ通るだけだと面積の割に使い道が少ない場所ですよね。

一方で、ランドリールームから各部屋への近道として使うこともできます。

壁に収納を付けてタオルや肌着の置き場にすれば、廊下も動線の一部として働いてくれます。

廊下を削る前に、6地点の線がその廊下を何回通っているか数えてみてください。

何度も通る廊下なら、削るより収納を付けて活かすほうが、毎日の家事は楽になるかもしれません。

反対に、線が一度も通らない廊下なら、その面積をランドリールームや収納に回せないか住宅会社に聞いてみましょう。

家の広さ別に見るランドリールームの動線

家の広さによって、取れる配置は変わります。

ただ、どの広さでも「一番長い区間を縮める」という考え方は同じなんです。

家の広さの例動線の考え方
20坪前後のコンパクトな家洗面所と兼ねて、干すのは浴室乾燥や室内の物干しにまとめる
30坪前後の家浴室横のランドリールームと、近くの収納をセットで考える
35坪以上のゆとりのある家ファミリークローゼットや回遊動線まで組み込みやすい
平屋階段がない分、横の移動の長さに注目する

30坪前後の家は、ランドリールームの広さと収納、リビングの広さのバランスで悩みやすい広さです。

30坪の家のランドリールームの間取りで、配分の考え方を紹介しています。

平屋は階段がないので、線の長さはほぼ「横の距離」だけで決まります。

ただ、家が横に長くなるぶん、浴室と寝室が家の端と端に分かれると、しまうまでの線が意外と長くなることも。

平屋で線を引く時は、ランドリールームから一番遠い部屋までの線を特に気にして見てみてください。

コンパクトな家では、ランドリールームを独立させずに洗面所と兼ねる形もよく選ばれます。

その場合も、6地点の線を引くと、干す場所やたたむ場所をどこに分けるかが決めやすくなりますよ。

新築の打ち合わせでワークシートを使う

ワークシートは、住宅会社との打ち合わせでも役に立ちます。

線を書いた図面を見せながら伝えると、具体的な提案が返ってきやすくなるんです。

例えば「洗うから干すまでに階段を通るので、ここを短くしたいです」と伝えると、「では2階に洗濯機を置きましょうか」といった案が出てきます。

打ち合わせで伝えること
  • 一番長かった区間と、その線の長さの目安
  • 雨の日と晴れの日で干す場所が変わるか
  • 家族が服を着替える場所(各部屋か、一か所か)
  • 洗濯をする時間帯と、その時に家族がどこにいるか

新築でランドリールームの動線を考えている方は、複数の住宅会社の間取りプランを比べると、自分の家に合う形が見つけやすくなります。

同じワークシートで線を引いて比べると、違いがはっきり見えてきますよ。

ランドリールームドットコム

ランドリールームの間取り、1社だけで決めていませんか

同じ希望を伝えても、住宅会社やリフォーム会社によって間取りプランも見積もりの中身も変わります。相談先の探し方と、プランを同じ物差しで比べる手順をまとめました。

相談先の選び方家づくりの相談先と比べ方を見る

当サイト内の解説ページに移動します。プランの内容・費用・工期は各社に直接ご確認ください。

今の家で洗濯の動線を短くする工夫

すぐに建て替えやリフォームをしない方でも、今の家でできることはあります。

まずは今の家でワークシートを試して、一番長い区間を探してみてください。

今の家でできる見直し
  1. 今の家の間取り図に、洗濯の6地点を書き込んで線を引く
  2. 一番長い区間に、置き場所を変えて縮められる物がないか探す
  3. 洗濯かごやハンガーを、使う場所の近くに置き直す
  4. 室内干しの場所を、洗濯機の近くに作れないか試す
  5. 1週間続けて、楽になったかを家族で話してみる

例えば、取り込んだ洗濯物をリビングの床でたたんでいるなら、洗濯機の近くに折りたたみの台を置くだけで、線が1本短くなります。

物干しを天井や壁に取り付ける時は、下地に固定するのが基本なので、取り付け位置は慎重に選んでください。

リフォームで動線を直す時に確かめること

置き場所の工夫だけでは足りず、リフォームで動線を直したいと考える方もいますよね。

例えば、洗面所を広げて干す場所を作る、使っていない部屋を洗濯部屋にする、といった方法があります。

工事で確かめたいこと

洗濯機置き場を動かす時は給排水の工事、コンセントを増やす時は電気工事が必要です。コンセントの増設や移設は電気工事士の資格が要るので、自分で行わず工事会社に頼みましょう。

今の家のどこを直すと線が一番短くなるかは、ワークシートを工事会社に見せて相談すると話が早く進みます。

洗面所を広げる方法は、洗面所をランドリールームにするにはで紹介しています。

小さく試してから大きく決める

今の家で動線を見直すと、新築やリフォームで本当に必要なことが見えてきます。「ここが一番つらかった」という区間が、次の家づくりで最優先にすることです。

家事動線の良い間取りにするために、長い区間ごとにランドリールームの配置を直す方法をまとめた図解

よくある質問

家事動線の良い間取りにするには、何から考えれば良いですか?

毎日の移動が一番多い洗濯から考えるのがおすすめです。脱ぐ・洗う・干す・取り込む・たたむ・しまうの6地点を図面に書いて線で結ぶと、ランドリールームの位置が合っているかが分かります。

ランドリールームの動線で一番大事な区間はどこですか?

濡れて重い洗濯物を持って歩く「洗うから干す」の区間です。ここに階段や扉が多く入っていないかを、まず確かめてみてください。

ランドリールームとクローゼットは隣にしたほうが良いですか?

室内干しが中心の家庭なら、隣にすると「しまう」までの線がとても短くなります。湿気が気になる時は、間に引き戸を付けて使う時だけ開けると安心です。

図面に縮尺が書いていない時はどうすれば良いですか?

畳の枚数や、図面に書かれた部屋の広さを目安にして、線の長さをおおよそで比べれば十分です。正確な距離より、区間どうしの長さの差と、扉や階段の数を見るのが大事です。

2階建てで家事動線を短くするコツはありますか?

洗う・干す・しまうを、できるだけ同じ階にそろえることです。寝室とバルコニーが2階なら、洗濯機も2階に置く考え方があります。

まとめ

この記事の要点
  • 家事動線の良い間取りは、洗濯の6地点を線で結ぶと見えてくる
  • 区間ごとに線の長さ・扉・階段・リビングの横切りを数える
  • 一番長い区間を1つ縮めるところから直す
  • しまう場所をランドリールームの隣に寄せると線が減る
  • 今の家でワークシートを試すと、家づくりで優先することが分かる
ランドリールームドットコム

ランドリールームドットコム 編集部

ランドリールームの間取り・広さ・物干しや換気などの設備を、平屋・2階建て・坪数・家族の人数など住まいの条件ごとに整理し、新築やリフォームで住宅会社に相談する時の伝え方や間取りプランの比べ方までまとめているランドリールームの情報サイトです。 公式サイト

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